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末光弘和+末光陽子 / 株式会社SUEP.

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町の中心となる場所に建つ、近接する2つのプロジェクト(学校と文化ホール)の一体的な建築計画。敷地は、有明海に流れ込む2つの川に挟まれた中州の場所で、10年に一度、川の氾濫による洪水に対して、防災機能を兼ねた一体的なマスタープランを描き、全体を「高床」として、災害時は貯水池として避難時間を確保する一方、日常時は地域社会の中心的なパブリックスペースとして開放できるように公園と一体的に計画している。2つの建物は、かつて川港として栄えた宿場町の伝統建築群の風景との調和を図る折れ屋根によって、一体的な風景をつくり出している。

 この「高床」によってできた外部のサンクンコート「ソトニワ」を持つ学校と内部のサンクンコート「ウチニワ」を持つ文化ホールは、対比的な空間となっており、ネットワーク状のパブリックな通路を介して、一体的につながっている。

 学校は二重の幾何学によってつくられている。家々が重なるような折れ屋根は、人のスケールに近づくにつれて、Y型のストラクチャーユニットの連続体に読み替えられる。建物は、大小64個のY型のストラクチャーを組み合わせてできており、内外に様々な影をつくりながら、涼しいエネルギーをつくり、人の集まる場所を生み出している。教室やオープンスペースは、これらのユニットに挟まれた空間として定義され、棚やベンチ等が一体化されることによって、大きな樹木のように、色々なアクティビティーが寄り添う。これらのY型のストラクチャーは、空間を仕切るだけでなく、太陽の熱エネルギーや雨水による冷却エネルギーを集める機能と一体化され、様々な自然のエネルギーを享受しながら林立する森のような空間をつくり出している。「高床」によってつくられた外部のサンクンコートは、この屋根によって集められた雨水を循環する緑の庭となっている。水の循環系に接続し、その流れと滞留をコントロールする事で生み出される自然の豊かさを享受する学校。

data

所在地:佐賀県嬉野市

敷地面積:36258㎡

建築面積:7660㎡

延床面積:8337㎡

構造規模:S造+一部RC造 2階

School

嬉野市立塩田中学校 / 2014